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悩んだのである。このブログは図書館の振興ブログであってスタバのオマケ図書館には用は無いのである。
散々色々なところで「困った所探し」されてる図書館に行って同じように困った所を探しても仕方がないのである。むしろ筆者の精神衛生上宜しくない。

という事で、連休最終日にお仕事した代休を金曜日に移動して、気になっている所を身に行ったのである。近年では図書館で観光客誘致して地域の所得アップでウッハウハなどと考える不埒な地方自治体も多いので、マジもんでガチの地域振興策の事例を取り上げるべきではないかと、そう思ったわけだ。地域振興はそっちでやって、図書館は図書館の「本分」を果たすべきである。

行った先は「岩下の新生姜ミュージアム」である。

栃木の県道に突如現れるニュージンジャー

栃木の県道に突如現れるニュージンジャー

岩下の新生姜で知られる岩下食品は、近年TwitterなどのSNSを活用した施策でやたら存在感を増し、また、現社長がマドマギのコスプレして写真をWebに掲載したり、なんかもう破天荒な事で知られる愉快な企業である。

確か私はTwitterで遊んでた時に「オーク肉を岩下の新生姜で巻いて焼くと美味い」みたいなネタテキスト投下したらエゴサーチでマッハ拾われ、「良く分からないけど試してみます!」とかリプ貰ってその異常さに気が付いたのである。

いや、以前から新生姜好きでしたけどね。
まさかそんなネタテキストをエゴサで拾ってくるとは思いませんでしたよ。そしてその後新生姜社長は私をリストにぶち込むのだが、そのリスト名が「大切なお客様x」(xは数字)

あざとい!

新生姜ミュージアム入り口Twitterの仕様上、追加リストの通知が届くことを知っての策であろう。なんと老獪な!
岩下食品は、今Twitterで最もSNSを組織し、使いこなしている企業の一つかと思う。

おじさんがこの新生姜ミュージアムを地域振興例として紹介するのは幾つか理由があるのだが・・・・まず第一に、岩下食品は100年近くの社歴を誇る老舗である。以前はTVでCM打っていたりもしたのでCMソングを覚えている向きも多かろう。今回ミュージアム訪問して知ったが、先代の社長は褒章2つ貰ってるし、新生姜の流通を「美味い状態で食わせるために」改変し、工場内の衛生を保つために施設の更新してるし、そらーもー地道に企業の底力を高める工夫凝らしているんですわ。しかし、正直知名度はさほど高くなく、ウチの母親を含めて「岩下のは高いから他のにしなさい」とか言われちゃう感じなのである。そらバッタもんに比べると高いけどさ、そもそもの値段が安いんで差額はチョイよ? どうせなら美味いもん食った方が良くない? という事で策を講じて「らっきょうの食べ比べ」させたら我が家では岩下食品解禁となったのである。

逆に言うと、広範な意味での知名度が足りなかったせいで少なくとも我が家では岩下食品が忌避されていた訳である。先にも述べた通り先代社長は色々な「良い施策」を繰り出しながらも残念ながらこの「広範な意味での知名度」を上げることができなかった。
そこで(なのか?)現社長はSNSで集めた「新生姜調理法」をまとめてお料理本を出し、先にも挙げたSNSで社長自ら告知をし、ユーザーを束ね、今回「かなり趣味性が高い」新生姜ミュージアムなどを作ってしまったのである。もともとこれ、岩下の私設美術館だったらしいのだが、大胆にも作り変えてしまったのである。

謎の新生姜神社ここがまず地域振興のポイントで・・・・そもそも特異な、或いは特徴的なコンテンツを有していてもその広報が上手くいかないと集客はできないのだ。現社長の戦略は「十分イケてるウチの商品に足りないのは広報及び情報発信能力だ」と分析した点にあると思う。アウトリーチを高め、情報発信クラスタを組織することから始めてるんだよね。
新生姜ミュージアムは更に一歩進んでマスコミを動かした。正直「正気か?!」と思えるアミューズメント内容だが、これはこれでいいのであろう・・・・恐らくミュージアムの目的はそこではない。

今回訪問した目的は2つ、1つめは新生姜関係の情報がどれほどあるのかという調査とお勉強。岩下の使ってる新生姜って台湾生産らしいんですわ。台湾に良く行く私としては大変興味があった。2つめはカフェという事になっている食堂で飯を食うことである。

第一の目的は「正直、ミュージアム内のテキストが少ないので」あっという間に見終わった。てっきり新生姜探しとかのネタで川口探検隊もかくやという盛り盛りの話が読めるかと思ったら「たまたま飛行機で食った新生姜が美味かったんで」などと言うどっかのカンブリア首長みたいな話がさらっと書かれてただけだった。もう少し持っても良かったのではあるまいか(提案)
ただし、収穫はあった。
新生姜を用いた料理を出してもらうべくあちこちとコラボしているらしいのだが、そのマップとか置いてあったし、新生姜ミュージアムから「地域の店」に対する動線張ってるんだよ。さらにあそこに観光名所を足して観光コース化したら「まず最初に新生姜ミュージアムに行って、そこを起点に日帰り旅行」ができる。なんと麗しきかな栃木愛。
また、岩下食品は基本的に漬物屋なので他地域の漬物を自社生産し、流通ルートに乗せる仕事もしてるらしい。
やるかどうかわからんけど、もしかすると岩下コラボでイブリガッコ出したらイブリガッコミュージアムとかやれるかもしれない。

第二の目的だが・・・・
完璧であった。カンのペキであった。
まずは土産物と思い、いつも通り新生姜を買って横を見たら・・・・ポンジュース味の新生姜、つまりポン新があったのである。最初はニヤニヤして「これが噂のネタ新生姜か・・・・」と一袋手に取ったのだが、試食があったのでつまんでみたのよ。
誇張無しなので正直に書くが、食った瞬間「うぉ、美味ぇ」と呟いて、もう一袋手に取った。なんで混ぜたのか分からんのだが、なんで合うのか分からんほど上手く調和してた。口に含むと「ポン」っとポンジュース味がさらりと流れ、噛み締める毎に新生姜味。しかもマイルド。
やはりですね、すこし離れたところまで出かけたら土産が欲しい。おじさんも色々なところで土産物を買ってきたが、ここまで意表を突かれたのは久しぶりである。家の近くのスーパーじゃまだ売ってないし、これは土産に最適ですよ?!
更にTシャツ(チャコールのやつ)とオリーチェ買って、次はカフェだ。

肉団子スープとジンジャーエール事前に調べておいたのだが、まず「ピザ」は食うべきであろうそうであろう。次にジンジャーエールも好きなのでジンジャーエールも頼む、寒いし暖かいものが欲しいなと豚肉団子のスープを・・・・

美味し。

スープに関してはそもそも豚バラ肉で新生姜巻く肉巻きが美味いのだから肉団子にしたって美味いに決まっているである。そこに新生姜。おじさんは追加自由という事であ新生姜ピザったので新生姜マシマシにしたが、これがもー体を温めてくれることこの上なく大変に美味であった。
ピザは10分程度待たされたが、ちょっと写真では分かりにくいけども・・・・えらい盛ってあるのよ、具だくさん。沢山過ぎで新生姜追加できないぐらいに盛り盛り。
これ、チーズとマヨで新生姜の辛みがマイルドになっており、おじさんは食い始めてから新生姜足したくて仕方なくなった。
旅の醍醐味は地元の食である。ここでしか食えない(レシピは公開しているらしいので自作はできるのだが・・・・)料理は大変に素晴らしいである。

全体として岩下の新生姜好きには堪らぬ施設でありながら、あまり岩下の新生姜に思い入れの無い人にこそウケる要素を持っているかと思える新生姜ミュージアムなのであった。見て、遊んで、食って1-2時間という所だろうか?
その次に行くなら良い時間配分と言えるだろう。

おじさん行ったの平日の午前中なのに、3-4組訪問者居たし・・・・これはこれでかなりイイものではあるまいか。
最近は微妙に田舎な所にスタバ誘致して地域振興だーとか言ってる愉快な連中が割と居るみたいだが、スタバみたいな「首都圏ではどこでもある喫茶店」で都会の連中は釣れないぞ?
むしろ地域に根差して着実な進化を遂げてはいるものの、広告宣伝が若干弱くてメジャーになり切れないもの、つまり「珍しいもの」を広報及び情報発信能力高めて「地元の資産」とし、そこから更に動線張って「地域を探訪させる」方が良いんではないかと思った次第。

長年病を患っていた父の遺言で、体が動くうちに・・・・とお袋をあちこち連れ回しているんだけども、連れ回す際に重要なのは「バス旅行みたいにちょっと動いて次の観光地見て」というルーチンと、土産物のお買い物、そして飯が大変に重要なのである。泊りならここに温泉が追加される。この観点からして「土産物と食」の2点を押さえた新生姜ミュージアムは大変に「行きやすい」ポイントであると言えるだろう。ちょっと真面目に周辺観光地を調べて、紅葉シーズン内に再訪したい施設であった・・・・・嗚呼! 胃袋が2つも3つもあったなら!

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