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さて。
少し前に紹介した「走れ!移動図書館」であるが、今後いくつかこの本の中身に言及することが予想されたので、最終的にはこの本は買うことにした。紹介した記事にも少し記載したように、この本購入のためにヨドバシアキバの本屋に行き、書泉ブックタワー経由で神保町へ、その後東京駅周辺を巡り「どーしても見つからなかったので」、Amazonで購入することにした。

この「なんで最終手段としてAmazonを使うか」、換言すれば「何故本屋をハシゴしまくって本を探すのか」という部分に「本屋に行く意味」とか「体系的な知を構築するための秘訣」があると思うのである。

そのものズバリが一撃で検索できてしまう事の問題
まずはこの辺から行こうか。
おじさんは日常会話程度であれば英語が使用可能であり、実は英会話している時には英語で考えることができる。1か月ほどあるメーカーの研修で基板の修理に関する講習を英語で受け、英語で回答し、英語で理解する程度の事は出来るのであるが、この基礎能力を養ったのは「英和辞典を通読する」という大変アホなことをしてたのが結構いい影響を与えている。
そもそも英和辞典を通読したのは、高校時代に英語が大層嫌いで「授業中、英和辞典読んでると先生に怒られる事は無い」という後ろ向きに全力疾走な感じで英語を忌避するために読んでたのである。自慢じゃないが高校時代の英語の成績は大体赤点だ。
英語のテストには役立たんが、英和辞典を読んで行く事で「~という音はxxxx的な意味を内包する」とか、音と意味の関連性に気付いたり、ある言葉の類語を記憶するのに役立ったのである。ぶっちゃけ英語に限らず他言語を理解するためには大よそ2000の単語を理解できれば良いと言われているのだが、単語数はこの様な辞書通読で一気に増えた。(しかし構文は覚えきれないし色々問題があるので学生さんにはお勧めしない)

最近はWebの英語辞書やWeb翻訳が優秀なので、知らない単語なんぞGoogle様の検索でそのものズバリが出るのであるが、これを多用すると「その単語の近傍にある単語」を知ることが無くなるのね。英語が分かり英語を使うことができるようになるにはまずは単語量を増やさねばならないのだけど、ズバリが一撃で出る場合にはこれが阻害される。

同じことは書籍を通じた学習にも言えることで、そのものズバリが一発で検索できて入手できる場合、「近傍にある知識」に手が伸びないのよ。
今回、走れ!移動図書館を探す旅の中で2冊ほど図書館関係の新書を購入し、更に地方自治関係の新書も購入した。これは結果的にそうなったのではなく「私は意図して『外になんか図書館関係の新書を見つけるために』目的の書を探しつつ、他の書籍も探していた」からこうなったのだ。
Amazonのおすすめ本は行動解析(ビッグデータって奴か?)の結果、恐るべき精度で「あなたが読みたい本」を提示してくるのだが、私の場合アレがソレなのでヴィンランドサガとかダンジョン飯とかファンタジー系がアレであり、たまーにこういう新書とか買っても中々おすすめ本に反映されないのである。今回の様に「モードが切り替わった」場合には、未だ本屋を巡って目的に合致する本と「目的に対しては際どい配球だが、ギリストライク」とか「上手いつり球でボール球だけどつい振ってしまう」とかまで読み込んで「近傍にある知識をついでに吸収する」様にしないと相互の知識が上手く噛み合わないのだ。

図書館におけるNDC(日本十進分類表)というのも、この様な「近傍知識を体系的に並べたもの」であり、目的の本とその前後にある本をつまみ食いするとより良く対象を知る事ができる魔法の分類なんである。目的の本だけ読めばいい・・・・そういう読書をする人にはNDCはあまり向かないのであるが、何かの調べものしててより多くの知識を入手したい場合には、この様な配架が非常に有用なのだ。逆に言うとNDCが使いづらいという人々は、恐らく図書館を用いて複数の視点から物を見るとか、体系的な知識の集積をしたことが無い人々であると想定できる。
図書館の本の並びはその様な調べものに最適化されており、キングダムやめぞん一刻を探し出して読むのに最適化されていない・・・・そんなもん気にしてないのよ。(それは蔵書検索システム使ってね案件だよな)


ついでにこの間本屋巡りしてきた他の収穫を・・・・

つながる図書館は丸の内Oazo内の丸善で少し在庫置いて売り出しかけてた。機を見るに敏であるな。
私の記憶が定かであれば、ここは沸騰図書館出た時に書架装飾してまで売り出していた筈である。書籍の並べ方からして割と沸騰図書館を売っていた様に記憶しているが、なんというか「手のひらクルー」しましたなと。正に機を見るに敏ですな。

沸騰図書館に関しては多くの書店で1冊あるか無いかの状況だった。栄枯盛衰の激しい新書の世界、1年以上前の本が潤沢に並んでいる方が珍しいのだ。(だからこそ、Oazoの丸善がつながる図書館を「今」推しているのはなかなかに珍しく、中々に「分かっている」と思う次第)

本関係ではゲゲゲのしげるさんと怪人アラマターの共著である戦争と読書 水木しげる出征前手記が数多く並んでたね。アラマターがゲゲゲのしげるさんの門弟の一人である点を考えると大変興味深い。

ぬぅ、オチがないぞ。

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