前に5万人規模の都市の図書館を統計データ上で比較してみた訳だが、色々あって(苦笑)自分の在所の図書館の規模やレベルがどんなもんだか気になったので調べてみた。

前回の調査との互換性を保つために、同じ資料「日本の図書館 統計と名簿 2012年版」を参照した。
1 奉仕人口規模
武雄市5万1000に対して、川口市は55万7000人を擁している。参考までに申し上げると佐賀「県」の人口は85万6000人である。川口市は田舎ではあるが巨大都市なのだ。埼玉県下では合併により超巨大都市になったさいたま市(旧浦和、大宮、与野、岩槻 120万人都市)に次ぐ規模であり、ハブられた草加や蕨、戸田辺りと合併して政令指定都市化を狙った事もあったが、合併後の名前が川口市にならないって事で駄々こねて政令指定都市化を断念した困った都市である。ある意味では地元愛なのであるが。

大体人口比11倍。つまり川口は「全然イケてない図書館」と武雄市長にDisられた改装前の武雄市図書館の11倍の規模を誇らねばならない。

2.図書館数
武雄は1に対して川口市は中央図書館、前川、新郷、横曽根、戸塚、これに最近合併した旧鳩ヶ谷市の図書館と自動車図書館1、サービスポイント4を備えている。敷地面積は中央図書館の6940平米をはじめに2265、979、1956、1911、そして鳩ヶ谷の985となっている。武雄市図書館は2270平米だ。
合計面積15036平米で武雄の11倍の24970平米に遥かに及ばない。人口比率で言うと武雄の3/5の規模だな。

3.職員数
武雄の合計21人に対して正職員106名、委託等の人材が84名。合計190名体制である。武雄の11倍だと231人だからやっぱし足りない。大変残念な事である。

4.蔵書数
総数1221(千)で、開架図書は839、武雄の改装前時点の蔵書数が186(千)なので、やはり11倍には届かない。

5.書籍受入数、除籍数
受入数は58686冊である。武雄市が8813冊なので11倍には程遠い。
除籍数は54750冊。武雄の1814冊に対して30倍以上の数値となっており、蔵書の新陳代謝はかなり活発に行われていると言って良い。蔵書はただ単に保管するだけではなく必要に応じて入れ替え、常に新鮮な書籍を拡充し、貸出や利用の頻度の下がった書籍は県立図書館に寄贈して広域サービスに回したりする必要があるのだ。使われない書籍ばかり棚に収めていたら、なんぼ川口中央図書館の書庫がイカしてても溢れかえるのは当たり前である。
また、これだけ入れ替えているという事は蔵書数を維持し、ラインナップを最新に保つために書籍購入費がたんまり必要になるという事だ。

なお、実際の購入に関しては川口市57215に対して7106

6.貸出数
個人貸出登録者数259400人、貸出点数3235000点。
武雄市が登録者数36200人、貸出点数339000点であるから、利用者の人口比率は明らかに武雄市の方が上である。

この時点で判ると思うが、おっちゃんが懸念しているのは「もしも武雄市長のような頭の悪い市長がまかり間違って川口市の図書館利用統計資料を見た場合、川口市の図書館にもスターバックスを入れるべきだとか凄く頭の悪い事を言い出しかねない」という点である。何しろ若くて新鮮な書籍が多いという事意外に取り立てて武雄より目立った点は無いのだ。また、ご存知の通り川口市には観光名所も無ければ温泉も無い。文京都市の美名は浦和に持ってかれているし、交通の要所は大宮、岩槻の様に人形で有名とか言うのも無い。一応鋳物が有名なのであるが、それも今高齢化でヒィヒィ言ってる。

が。

今年度予算項目を見てみよう。
川口市の図書館費は6億3760万円程度、図書費は1億1282万円ほど計上している。
武雄市は図書館費5583万円 図書費は1236万円程度である。蔵書や人員数、床面積その他で武雄の11倍に満たない規模しかないのに図書館費だけは11倍を超えているし、書籍購入費は購入数に比べて非常に大きい。(書籍購入数8倍に対して、書籍費が10倍という事は、川口市の購入している書籍の平均単価が武雄よりも高額(25%程度高額)である。別に本の購入価格は川口と武雄で異なるとは思えないので(割り引きあるのか? あるとしても購入冊数が多い川口の方が割安になる筈だが)、購入している本の内、割合高額なものを武雄よりも多目に保有しているという事だろう。
なお、川口市の図書館費については翌年は更に4500万円程度増えた。

長年川口市の市長を務めていた岡村さんが昨年年末に急逝してしまったので今後どうなるか予断を許さぬ所であるが、我々川口市民は改装される前の武雄市図書館よりも低い利用率で、人口比的に貧弱な蔵書量、貸出数、延べ床面積、その他の逆境を知りながらも多くの市民に美味いコーヒー飲ますとかレンタルCDなどの利便性で「客寄せ」せず、じわりじわりと「おっしゃ、もっとイケてる図書館システム作ったらぁ!」と金掛けるだけの理性を保っている。

図書館に理解ある議員や市長に支えられ、利用者数も毎年毎年少しずつではあるが伸びている。
(参考資料 http://www.kawaguchi-lib.jp/docshp/images/usr_doc/youranh25-4.pdf)
一市民である私はこれを「図書館行政の正しさ」と判断するし、健全な成長であると感じる。

ちゃんとやればちゃんと利用者数伸びていくんですヨ!

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